お待たせしました。前回の続き『番組の裏側、ちょっと言っちゃいますスペシャル』です。番組の【演出】上、絶対言えないこともあるんですが、誰にも迷惑をかけない範囲でお話ししちゃいます。
11月の中頃、私のFacebookに見知らぬ方からメッセージが届きました。
内容を超要約すると「番組制作会社の者ですが、古いパソコンを水槽にしてもらうことはできますか?」ということだったんで、「できます!余裕です!」といった感じに返しました。ここからスタートします。
その後、番組制作会社の方とやり取りが始まります。「iMacを水槽にしたいんだけどできますか?」「どんな構造になりますか?」「どれくらい時間がかかりますか?」「いくらくらいかかりますか?」などなどなど… 正直、そんなんやってみないとわかんないよー!ってことばかりです。とはいえテレビ番組を作る上で、製作にかかる経費や時間が知りたいのは当然でしょうから、今までの製作経験を元に無い知恵を絞って回答しました。
そんとき書いていた構造のラフアイデア。
12月に入ってすぐ、番組制作会社の方とディレクターの方がわざわざ大阪の我が家に来てくれました。
そこで詳細な打ち合わせや、完成のイメージをじっくりと話し合いました。番組制作会社の方から「タレントさんの予定が〜」という話をしていただいて、え、うちにタレントくんの?マジで?という気分になりました。
さぁここからが問題です。なんと完成が2週間後ということになってしまいました。私はめちゃくちゃゆっくり作業するタイプなのに、全然知らないiMacで2週間で完成なんてとんでもないことです。深夜まで猛勉強と準備と実験の日々です。
クタクタになりながら迎えた12月中頃、我が家での撮影の日です。朝8時ごろからカメラや音響のスタッフさんと番組制作会社の方とディレクターさん、そして波田陽区さんが東大阪の隅っこの我が家に大集合しました。そして昼飯以外、ぶっ通しで15時間の撮影スタート!
狭い我が家にギュウギュウ詰め。まじでクタクタになりました。放送されたのは数分でしたが、ホント大変だったんですよ。ちなみにお昼ご飯は駅に近いのらやでスタッフの皆さん、波田陽区さんと一緒にいただきました。なのでのらやに行くと、このとき書いた波田陽区さんのサインが置いてあったりしますよ。
ちなみに波田陽区さん、めちゃくちゃ腰が低くて、ものすごい親切な方でした。やるなぁギター侍!ちなみにギターはあんまり弾けないそうです。これが一番驚きました。
加藤水槽にもサインを書いてくれました。波田陽区さんありがとうございました!
さて、我が家での撮影が終わり、次はいよいよスタジオでの完成品撮影です。スタジオ撮影までは、たった1週間しかありません。ギリギリまで真夜中製作の日々が続きます。
そんなこんなで家での撮影から一週間が経ち、いよいよスタジオでの撮影前日になりました。私は朝っぱらから六本木の貸し会議室に引きこもります。
やる気満々です。番組制作会社の方がテレビ東京近くの会議室を水槽レイアウトと撮影のために押さえてくれたんです。残念ながら今回はめちゃくちゃタイトなスケジュールなので、ちゃんと水草を育てる時間は端からありません。なので、せめて前日に時間をかけてレイアウトさせて欲しいという私の涙ながらの訴えに番組制作会社が応えてくれたという訳です。
お昼くらいからレイアウトスタート。
iMac自体のデザインが強いので、こういう水槽にはできるだけシンプルなレイアウトが良いと判断。またピンクという本体色に合わせるため、赤系の水草たっぷりをチョイス。水草を用意してくれたのは何を隠そう増岡ファームです。
増岡さんには実は企画が決まった直後から色々相談に乗ってもらい、最高の状態の水草を水中葉でたっぷりと用意していただいたんです。レイアウトしながらも、つい「こりゃ最高の水草だな」と口に出てしまうほど良い水草。色や状態が良いのはもちろん、すぐにレイアウトしても絵になるよう、パッキングもすごい丁寧なんです。わかってるな〜増岡さん。
そんなこんなでレイアウトが仕上がりました。
グリーンネオンとラスボラヘテロモルファを泳がせます。ん?ちょっとグリーンネオンが少ない?どうしよう、もうちょっと入れたいなー、ということで移動中のスタッフさんに、ついでに買ってきてもらうことになりました。
しかし、ここでハプニング。なんと一番最寄のGINSUIで買ってきてもらう予定が、GINSUIの隣のビル、火事!立ち入り制限もあり、お店に入れない!どうしよう!?
(その火事のニュース)
だが、番組スタッフは火事に負けなかった…結局人ごみを掻き分け、消防員に事情を説明し、お店に入ってグリーンネオンを買ってきてくれたのでした。スタッフさんありがとうございました!
そんなこんなで21時ごろ、水槽のレイアウト完成です!
ちょっとシンプルすぎたかなー。まぁいっか。とはいえこれで終わりません。次は水槽の撮影が延々と続きます。
この日、撮影が終わったのは24時!しかしまだ最後の一仕事が残ってます。今度はこの水槽を会議室からテレビ東京のスタジオに移動させなければいけないのです!ひぇぇ!
タクシーに水槽と一緒に載り、水がこぼれないように、レイアウトが崩れないように、何より水槽が壊れないように祈り、なんとか無事テレビ東京に到着。スタジオに仮置きしてこの日は終了。溶けるように眠りました。
そして翌日、いよいよスタジオでの撮影当日です。テレビ東京のスタジオに向かいます。
めっちゃ妖怪ウォッチ。
めっちゃバナナ。
撮影は予定では17時くらいからでしたが、加藤は朝からスタジオに入ります。水槽の最終調整とリハーサルというヤツです。加藤水槽も本番での立ち居地の調整とか色々しました。
スタジオまぶしすぎる。
ここに来てわかったことは、テレビはホント色んな人が関わっているんだなーということ。
今回の番組に限っても、番組制作会社がディレクターを雇って、各コーナーごとにディレクターさんが複数いて、それを演出家さんがスタジオでまとめて、最終的に別の日にスタジオ撮影したやつもうまーくはめ込んで1本の番組になってました。おもしろいな〜テレビの世界。
さて、話戻って午後、いよいよタレントさんが入ってきました。所さんだ!清水ミチコさんだ!テレビのまんま!
はっきり言って写真とか取れる状況じゃありません。ましてやサインなんてもらう隙ありゃしない。入ってきたらすぐ撮影開始です。その日はまず1月6日放送分のスペシャル番組のからの撮影、その番組撮り終わったら次にいよいよパソコン水槽の撮影とのことでした。スペシャル番組を撮影している中、スタジオの裏側のとこで水槽のレイアウトを再度整えます。
ん〜昨日より良い仕上がり。
そしてついに加藤水槽が出演する分の収録が始まりました。スタジオで私がパソコン水槽作っているVTRを見ながら所さん達がトークしてます。トークが終わったらいよいよパソコン水槽のお披露目、加藤水槽、舞台に立ちます!
ギャー有名人が目の前に!カメラが回って、ちょっとお話して、はい、終了!あっという間の出来事でした。タレントの方々は褒めるのがめちゃ上手いのでとても嬉しかったです。でも出演者の方で「いくらなら買う?」という質問に「4万円!」と答えてる方がいて、ちょっと悲しくなりましたね。材料費にもならないよー。
そんな感じで怒涛で楽しい12月でした。あの10分間のためにどれだけ時間もお金もかけたことか…テレビってホンット、超大変なんですね。

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